子育て相談室③ ~教育のバランス

丈夫な体を作るために食事の栄養バランスを考えるように、健全な心の成長には教育のバランスが欠かせません。よく「褒めて伸ばす」「叱って伸ばす」と言いますが、どちらが正しいというわけではなく当然どちらも必要です。しかも、お子様の性格によってどちらをどの程度与えるのかを十分に検討しなければなりません。良い部分を伸ばし、悪い部分を抑えるためには適切な分量の教育を与える必要があるのです。

教育はバランス

褒める量が少ないと

自分に自信の持てない子になり、対人関係が上手くいかなくなったり物事に挑戦できなくなります。
しかし、楽観的で危機意識が足りない子を褒めすぎてしまうと悪い部分が増幅され地道な努力をしない子になってしまうので注意が必要です。

叱る量が少ないと

傲慢になり、親や先生のいうことを聞かず周りのことを顧みない社会性のない子になってしまったり、やるべきときに努力ができない子になってしまいます。
しかし一生懸命やっている子を叱りすぎてしまうと、気の弱い子であれば自信をなくしてしまい、気の強い子であれば非行に走ったり家庭内で激しく反発するようになってしまいます。




理想的にはお子様の性格を勘案しつつ、褒めるべきは褒め、叱るべきは叱ることができればよいのですが、これは非常に難しく、適切に行われていると思われる家庭は体感的には2割もないのではないかと思われます。

  • 何度言っても言うことを聞かない・・・。
  • テスト前なのに勉強しない・・・。
  • 親に対して反抗的である・・・。

といったご相談はとても多いのですが、こういった状況の改善を図るためにはバランスの改善が必要です。褒めるべきもの、叱るべきものをしっかりと確認してみるとよいでしょう。

褒めた方がよいもの
(1)努力の結果伸びたこと
(2)当たり前のことが当たり前にできているということ

 

(1)は特段優秀な結果でなくとも、悪い普通ないしはやや悪いになったことも成果と認め褒めてあげましょう。「この程度で調子に乗るな。」といった対応はNGです。わずかな進歩の積み重ねがやがて大きな成長となります。

(2)は見落としがちな点なのでぜひ気をつけてください。日々の仕事や家事など当たり前のことを継続して行うことがどれほどの努力を要することか、皆様よく存じている通りです。これはお子様にも当てはまりますので、「それくらいやって当たり前だ」と思わずにぜひ褒めてあげてください。

※これは大人相手でも大事ですよ!ぜひご家族や一緒に仕事をされている同僚を労ってあげてください。人間関係が円満になること間違いなしです。

正しい叱り方については、次回にお話させていただきたいと思います。

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